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家電メーカー

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日本と韓国の家電メーカー

 日本の家電メーカーの苦戦が目立っています。2011年度の通期決算においてパナソニック、ソニー、シャープのAV家電メーカー3社は、合計で1.6兆円の当期純損失を計上し、大規模な構造改革や海外企業からの資本注入などが発表され大きなニュースとなりました。この3社の苦戦は突然始まったわけではありません。2007年度に3社合計で7532億円の黒字を計上した後は一貫して赤字が続いており、2008年度から2011年度の4期間の累積で2.5兆円を超す赤字を計上しています。
 一方で日系3社の苦戦とは対照的な韓国のサムスン電子の成長にも注目が集まっています。2011年度決算でサムスン電子の純利益は10兆ウォン(約7000億円)と順調な業績を計上しました。2008年度から2011年度の累計利益を見ても35兆ウォン(約2.4兆円)となり過去数期間にわたり堅調な業績を遂げてきたことが見て取れます。
 日系3社と韓国勢いの差については、経営体質の違いや円高など様々な要因が指摘されています。ここで一つ気になるのは、数年前までは明らかに世界トップであると見られていた製品競争力において、日系より海外メーカーの方が高い評価を得始めているということです。従来は「製品は良いけど売り方がうまくない」とか「為替が元の水準であれば負けない」などという論調が目立ちましたが、ここにきてそのような見方は影を潜めてしまいました。韓国の企業は日本を非常によく研究していることで有名です。日本の立場から見ると真似されて抜かれたという風に見えて非常に悔しい限りですが、日本もアメリカなどの西欧諸国を真似して抜いた歴史があることを考えるとお互い様とも言えます。

日系家電メーカー3社とサムスン電子の純利益

※日系3社は、パナソニック、ソニー、シャープ
※1ウォン=0.07円で計算
出所:ファクトセットのデータよりスパークス・アセット・マネジメント作成


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